卒業式が終わって、だいたいみんなが帰り始める時間の12時。
あたしは蒼空くんと待ち合わせしてる公園のベンチに座った。
外は肌寒いのに、桜がキレイに咲いている。
「……笑花ちゃーん!ごめんね、待った?」
「ううん!大丈夫!あ、卒業おめでと」
「ありがとう!約束のネクタイあげる」
「ほんとにくれるんだ~!ありがとう♪」
「だって約束してたからね?」
あたしの右側に座った蒼空くんの手を握る。
左手にはネクタイを持ちながら。
「お互い大学生になるね~」
「そうだね~。だからこそ笑花ちゃんに提案なんだけどさ……」
「なぁに?」
「俺ら………同棲しない?」
「同棲!?」
あたしは大学2年生で、そこそこバイト代も貯まってるからいいけど………
蒼空くんはあたしと同棲してほんとにいいの!?