担任がため息をつきながら、医大や医学部のパンフレットを机に並べた。


「で?どこを考えてる?」

「まだ学校までは決めてなくて~……医者になれるならどこでも!」

「バカか!その前に偏差値が足りなすぎる」

「偏差値?ちなみにどのくらい……?」

「30は上げないと無理だな」


そんなに上げられるはずないでしょ。


この前のテストもう少し頑張ればよかった!


「立花に勉強教えてもらえばいいだろ。岡本と新井二人で」

「蒼空にっスか~?蒼空は頭良すぎて俺と涼に説明が通じないってゆうか…」

「医大とは、立花くらい学力ある奴かそれ以上の奴が行く所だ」

「でも!行かないとダメなんです、医大に!」

「とりあえず、医大以外の大学を考えておけ。次の奴呼んで来い」


担任にも相手にしてもらえねぇか……。


蒼空と学力交換してほしい!


教室を出ると、椅子に座って進路相談を待ってた涼がいたから首を振っといた。