あんなにめんどくさくて、行きたくなかった学校も今になったら行きたい。
もっと真面目に高校生してれば良かったかなぁ~……。
まだらに傷んだ黒髪を見て思った。
夜には部活が終わった琥珀が耳と頬を真っ赤にして帰宅。
「おかえり琥珀!笑花が大学受かったのよ♪」
「知ってる、彩葉ちゃん。蒼空が後輩にも俺らにもかなり自慢して来たから!」
「マジで!?蒼空くん最高!」
「つーか笑ちゃんさ、普通は彼氏より弟に先に報告じゃね!?」
「彼氏の方が大切よっ♪」
自慢するなんて蒼空くんらしくないけど、すごく嬉しい。
あたしが自慢の彼女なんて!
「でも、まぁー……おめでと。笑ちゃん」
「ありがとう、琥珀」
次はかわいい弟の番かぁ~。
受験は何回経験しても大変だから、頑張れよ。