とりあえず、あたしのわかる範囲で古文を教えてあげた。
頭がいいから飲み込みもかなり早くてびっくり…。
あたしがほとんど教えなくても一人で出来てるよ。
「京ちゃんさ、こんなに頭いいなら志望校とかもう決まってんの?」
「決まってたけど…今はもう違う」
「なんで過去形」
「…涼と同じ高校行こうかと思ってたんだけどやめたってこと」
「いいじゃん!あたし達と同じ高校!あ、でも京ちゃんの学力には合わないか…」
「それも一理あるけど……俺が入学したら笑花ちゃんいないじゃん」
そ、それってあたしがいないから入学しないってこと!?
ヤバい!!
京ちゃんに胸がキューンったてなったよ!
「だからさ、推薦でも取って楽して受験しよっかなぁーって考えてる」
「うわ~…その台詞言ってみたーい」
「俺と笑花ちゃんの年があと一年でも縮まってればよかったのにね」
切なそうにあたしに笑った。
いつの間にか京ちゃんが大人になってる……。