バタバタ部屋の中を高校2年生の男女二人が走ってると、かなりの雑音!
案の定桜音の部屋のドアがバタンと開いた。
「ちょっと!夜にアンタ達は何やってんのよ!こっちはレポートに追われてんの!」
「美音!」
「みっ、み、美音さん……」
「走るなら中庭行きなさいよ!」
「す、すいませ~ん」
誤魔化し気味に謝ると、レポートのイライラをぶつけられたのは俺!
無造作に髪をまとめた美音が俺の目の前に立つ。
「桜音の隣の部屋なんだよねぇ~あたし」
「は、はい?」
「彼女のお姉さんが隣にいるのに、桜音に手出せるのかしらぁ~♪」
「はい。出せます!てか、もう出しました!」
「なっ、なんだと~!?」
「落ち着いて美音!琥珀くん!」
進路のこと考えるのは、もう少しあとでいいかもしれない。
今が楽しいから、もう少しあとに考えさせてほしい。