お父さんとの話しを終えて、桜音の部屋に戻るとソファーで縮こまって寝てた。


寝てる桜音の頭を撫でるとモゾモゾ動く。


「あ、起こした?」

「んっ………起こしてほしかったです…。お父さんに何て言われたんですか?」

「……別にぃ~。何でもねぇよ」

「嘘ついてる琥珀くんは嫌い、です」

「お見通しなんだ」


寝てる桜音が上目遣いで俺を見上げる。


こんなに、かわいい桜音といられなくなるなんて絶対にヤダ。


「お父さんと何話したんですか…?」

「俺さー………医者んなろっかな」

「えっ…ど、どうして?お父さんに何か言われたんですね?」

「まぁ、一理ある」

「ダメですよ…そんな…」


悲しい顔する桜音は見たくない。


だから、医者になろうと思ったのに………


なんでそんなに悲しい顔する?