決まったことに文句は言えないし……。
あたしはコートを着てマフラーをぐるぐるに巻いて行く準備。
「ったく~みんな何欲しいの?」
「待って、笑花ちゃん。暗いし危ないから俺も行くわ」
「え?」
「さすが彼氏~!やる時はやるんだなぁ!」
「笑花はいい彼氏もったな!」
蒼空くんが神に思える!
一緒に寒い思いしてくれるなんて優しすぎるよ。
そんな優しすぎる蒼空くんが大好きなんだけどね。
「笑花ちゃん、行こっか」
「うん!行く~♪」
「あんな幸せそうな罰ゲームあるかよ…」
「涼なら着いてきてくれないだろうな…」
「え``っ!?」
家を出た玄関先で手袋越しに手を繋ぐ。
寒いはずなのになんか熱い。