ホテルの部屋の扉を開けると、ベッドにねっころがってケータイをいじる涼と蒼空。
「あー!彼女大好き人間が帰って来た~!」
「ほんとだ~。涼、どうする?」
「悔しいから桜音ちゃんと仲良くしてやる!」
「どしたお前ら…。つーか桜音は馴れないヤツとは話さない」
「この前、挨拶したら返してくれたよーだっ」
自慢気に話す涼だけど、いくら内気な桜音でも挨拶はちゃんと返す子だし!
俺は椅子に座り窓の外を眺める。
遠くに海が見えてキレイだ。
「お前は近くに彼女いていいよなぁ~」
「ほんっとうらやまし~。笑花ちゃんが近くにいればな…」
「近くどころか年上じゃん?なんで年上?」
「お姉ちゃんっぽいけど、たまに子供っぽいとこ…かな!」
「サラちゃんは外でツンケンしてんのに、二人になったら甘えたちゃん!」
俺の友達と自分のねーちゃんが付き合ってるのは不思議な気分。
笑ちゃんのどこがいんだか………。