広すぎるリビングのデカイソファーに座る。
窓から見えるのは庭にあるプール。
プール持ってるヤツってこんな身近にいるモンなんだな。
「あっ、せっかくの夏なのでプールに入りたいですね!」
「俺、家にプールなんてないんだけど……」
「私の姉が水泳習ってたので父が作ったんです」
「習ってても普通は作らないと思う」
実際、涼がプール習ってたけど奏真くん作らなかったし。
「今日の琥珀くんは何だか堅いです。髪も黒いし、ピアスも付けてない…」
「当たり前だっつーの。男は色々と大変なんだよ」
「そうですか…。私はいつも通りの琥珀くんの方が好きです」
「俺はどんな桜音も好きー」
隣にいる桜音の頭を撫でながら、緊張する気持ちを落ち着かす。
茶髪の髪をスプレーで真っ黒にして、左耳のピアスは外して透明を入れた。
少しでも真面目に見られますように……。