そのままリビングに通されると、上品な感じの女性が一人。


「あら~桜音の彼氏さんね?初めまして、桜音の母です」

「初めまして。新井琥珀です…」


かなり美人なんだけど!


桜音にはまだ上に兄姉がいるから、歳はそこまで若くないだろ?


でも、かなり若く見えるし美人だ。


「これから仕事に行かなくてはないの。ゆっくりしてね?」

「はい!ありがとうございます」

「仕事?美音(ミオト)は?」

「家にいるはずよ。それでは…」


軽く頭を下げて、お母さんを見送る。


美音さんは桜音の五つ年上の姉。


桜音から話しは聞いてる。



それにしても広すぎて逆に落ち着かないような…。


「琥珀くん。座って少しゆっくりしましょう?家には姉しかいませんし、力抜いて下さい!」

「ありがとな桜音。でも、ねーちゃんは?」

「どこにいるんでしょう……。呼びます?」


桜音が指差したのは、リビングにあるインターホンのような電話。


家が広すぎるから電話するんだな…。


すっげー金持ち!