とにかく、さやかが泣き止むのを待つ。
それまでは一緒にいる。
「ははっ……今日の琥珀は優しすぎる」
「いつもと同じだけど」
「ちょっと意地悪な琥珀の方がいい。キモい!」
「キモいってなんだよ!」
いつものさやかに戻ってく安心感。
目と鼻を赤くして笑う。
「はぁ~…そろそろ新しい彼氏ほしいな!」
「お前ならすぐいい男見つかる」
「優しすぎだバーカ」
泣き止んださやかを連れて、家まで送る。
きっと送るのは今日が最後だと思う。
お互いにもう友達関係であって、彼氏彼女ではない。
でも、さやかとならいい友達でいれるし……
桜音のこともっと大切にできそうだ。
ありがとな、さやか。