体育館の裏であたしはひたすら待つ。


真夏なのに風が冷たく感じる。


「笑花ちゃん…。どしたの?」

「ごめんなさいっ!」

「いや、だから………」

「蒼空くんってゆう大切な存在がいるのに…裏切る用な行動したあたしが軽率だった……。ごめんなさい」


涙で顔がグシャグシャになってるあたしは、頭を下げる。


許して……蒼空くん…。


「俺も言いすぎた。ごめんね?」

「うぅ~……そっ、蒼空くんー!」

「泣きすぎ!かわいい顔が勿体ない」


蒼空くんの胸に飛び込んで、頭を撫でてもらう。


バンっ!!


大きな音とともに薄暗い夜空が、彩られる。


「花火だ!」

「そいえば今日は祭りだよね。笑花ちゃん、一緒に行ってみる?」

「行きたい! 蒼空くんと行く♪」

「もちろん!」


まるで、あたし達の仲直りを花火で祝福されたみたい。