部活が終わってから、前とは違う場所のカフェでさやかの話しに付き合う。


「もうほんっとに大変なの!毎日ピアノ弾きすぎて指痛いくらい!」

「そっか。さやか、音楽科行ったんだっけ」

「そうよ!お堅い女子高の音楽科でピアノを弾いてるわ!はぁ~…中学に戻りたい……」

「今の方が自由でいいじゃん?」

「中学の時が一番楽しかった。気の合う友達もいたし……彼氏もいたし」


果たしてその彼氏は俺のこと?


さやかはかなりモテたし、俺は平気で二股以上かけてたから覚えてない……。


「あたし、ぶっちゃけまだ好きなんだけど」

「誰のこと?元カレ?」

「そうね。琥珀のことがまだ好き~!」

「あのな、さやか。言っていい冗談と悪い冗談があるぞ?」

「ちょっと!あたし本気なんだけど~!」


よく冗談言うから大丈夫だろ。


それに、さやかならすぐ彼氏の一人や二人見つかるはずだ。