数日して、すっかり直ったギターを弾いているとケータイが鳴った。


『さやか』と表示される文字。


「あっ……琥珀~浮気してんのか~」

「ちげーよ。涼覚えてない?山岸さやか」

「中学ん時の美少女じゃん!?元カノの?」

「そうそう。アイツから」


会いたいって簡単なメール。


無視しとくのも悪いから、部活終わる時間に約束して会うことにした。


「お前会うの?さやかちゃんに」

「今は普通に友達関係だから。会ってもよくね?」

「琥珀はいいかもな。でも桜音ちゃんは?」

「桜音は知らねーもん。さやかのこと」

「そっか…。ま、でも気をつけろよ~!」


もし、桜音が知ったら元カノってこともちゃんと話す。


あんまり隠し事はしたくねぇ。