あたしが駅に着いた時にはもう蒼空くんが待ってて。
ほんとに蒼空くん紳士!!
「そーらーくんっ」
「笑花先輩!相変わらずかわいいね」
「照れるんですけど~!蒼空くんもカッコいいよ」
「好きな子に言われると嬉しい気分」
優しく笑った蒼空くんに胸が静かに音を立て出す。
そのドキドキすら幸せ。
冷たい手を蒼空くんと繋いで、はく息は真っ白。
街中は赤、白、黄色などのイルミネーションで見慣れた駅ではなかった。
「笑花先輩。高校生だけど生意気しちゃおっか!」
「生意気?どこで?」
「俺に着いてこればわかるよ」
「えっ!なんか怪し~」
蒼空くんの手をぎゅっと握ったまま、隣を歩き着いて行くとレストラン街へ入ってった。
なっ、なんか……高級そ~…。
レストランの見た目からして高そうだなー…。
あたし何かには、ほど遠い感じ。