俺に触れる桜音の手に自分の手を重ねる。


手小さ……。

指も折れそうなほど細い。


「桜音さ…ちゃんと食ってる?」

「えっ?はい。毎日ちゃんと下宿先のご飯は残さず食べてます!」

「細くて折れそうなんだけど」

「そっ!そんなことないですよー」


否定しまくる桜音を膝に乗せて向かい合う形になる。

桜音のピンクの頬がさらにピンクになった。


「桜音…キスしよっか」

「うっ、うっ…は、はい…。でっ、でも琥珀くんから…」

「はい、口閉じて…」

「んっ…」


桜音の頭を押さえながら離れないように、深く口付け。


桜音は絶対に俺だけの。


蒼空にも涼にも絶対に譲れない。


やっと唇が離れると、大きく肩で息をする桜音ちゃん。

不慣れなところがマジでかわいい。