桜音が悲しむぐらいなら、俺は甘いの食べてやる!


「桜音ー…クッキーちょーだい」

「えっと~…琥珀くん甘いの大丈夫ですか?無理しないで下さい…」

「全然大丈夫!桜音食べたのと同じのほしい」

「あっ!じゃあ、琥珀くんにあーんします!」


甘いものでテンション上がったのか、今日の桜音は積極的でかわいい。


俺、今すっげー幸せ!!


「はい、あーんして下さい!」

「あーん……」

「美味しいですよね?」

「桜音にあーんしてもらったから、百倍うまい」

「またまた~。琥珀くんは女の子を喜ばせれるのが上手ですね!」


いやいや、俺は桜音を喜ばせるのが上手なの。


キレイな黒髪を秋の風になびかせながら桜音はニコニコして俺を見る。


「だいぶ葉っぱの色…変わってきましたね」

「ですねー…」


そっか、もう秋か……


桜音と会ってしばらく経つんだな。


なんか早い。