【琥珀side】
笑ちゃんが修学旅行から帰って来て、山ほどお土産を買って来てくれた。
俺には有り得ないほどセンスのないTシャツとお菓子。
でも、桜音にはかわいらしいパッケージのお菓子やら雑貨を笑ちゃんなりに選んでくれたみたい。
こうゆう気がきくところが笑ちゃんの良いところだと思う。
「ってことではい。これ俺のねーちゃんから」
「わぁー…こんなにたくさん…ありがとうございます!」
「まぁ笑ちゃんの趣味だから、お菓子の味は保証しないって」
「……食べてもいいですか?」
「ん。食べな」
快晴で水色の空がキレイな午前中の屋上。
授業のサボりをしてる時に桜音を呼び出して、お土産を渡した。
モグモグとクッキーを頬張る桜音が、かわいすぎてどうにかなりそうです、俺。
「ん~!すごく美味しいですよ!琥珀くんも食べます?」
「俺はいいや。甘いのあんま好きじゃねーし」
「残念です」
シュンとする桜音があまりにも可哀想に見えるんだけど……。