疲労が残る中、学校へ行き蒼空くんを呼ぶ。


二人の教室から一番近い音楽室の前に蒼空くんを呼んだ。


「蒼空くんにお土産買って来ちゃいましたー♪」

「ありがと…笑花先輩」

「う、うん…」


お菓子とか雑貨とか色々買って渡したけど、何だか不機嫌!?


蒼空くんがいつもみたいに優しくないよ……。


「笑花先輩さ…この間、男といたでしょ。しかも琥珀と」

「あぁ~いたね。買い物付き合ってもらってたの」

「なんで俺じゃないの?」


長めの前髪から覗く蒼空くんの目は、どこか悲しそうで………


そいえば姉弟ってこと知らない!?


「あ……ごめん。琥珀…あたしの弟なんだよね」

「えっ?」

「琥珀の名字は?」

「新井…」

「持ってたっけな……あ、あった!ほら!」


あたしはブレザーのポケットから生徒手帳を出して蒼空くんに見せる。


「新井…笑花…。琥珀のお姉ちゃんだったんだ!」

「そーでーすっ」


ビックリした目であたしを見る蒼空くん。


顔もあんまり似てないしね~。


カップルに間違われてもしょうがないか…。