あたしの家である白銀(しろがね)神社は、町の高台にある。辺りには木が繁っていて、ザ☆ナチュラルって感じらしい(快斗談。)
境内まで続く階段は100段以上で、お年寄りのお散歩コースとなっていたり、あたし達が通っている高校や近くの中学の運動部員の筋トレスポットだったり。
こういうのを迷惑と思っている神社もあるけど、うちは寧ろ大歓迎。神様に元気な町の人々を見てもらいたいという考えで、運動部員のために冷水を用意したり、お年寄りのためにお茶を用意したりしている。
「やっぱここは癒されるなぁ…」
「自然が沢山で?」
「うーん…第二の家、みたいな?」
「ふーん…」
快斗がそんな風に思っていたとは…。少し、驚いた。
「ま、確かにあたしも快斗の家に行くと落ち着くかも。第二の家って感じで。」
「産まれた時からずっと一緒だったもんなー」
そう。あたし達は産まれた時からずーっと一緒に居た。