絶対にあたしを1人で置いていかない
聖也の優しいところが
嬉しかった。

そーゆーとこを
あたしは利用してんだけど。
毎朝こーやって利用してんだけど。
…聖也は気づいてないよね。

「おぃコラ。さっさと乗れよ。」

…ひぃ!コワっ。きれてるし。
これ、聖也
利用されてるなんて知ったら
あたし、確実殺されるね。
…うん。
気づいてなくていいや。

若干、キレテル聖也に
ひびりながら
あたしは自転車の後ろにまたがった。