「まくらさん、ありがとう。
今日も、よろしくね♪」




~橙色の君~

「ねぇ、高杉さん。」

「なんだ!夢雨歌♪」


この陽気で声の大きな人。
かつ、高杉といえば…
高杉 晋作だよね。



うわぁ~
写真でみたまんまだ…








「今日、慎ちゃん達のとこ
泊まってきてもいいかな?
たまには、いいでしょ?」




高杉さんは、口を大きく開けた
かなりのアホ面をしてる。
思わず吹き出してしまいそう。



「な、なぜだ。
お、俺何かしたかっ?!
おまえは、ここが、嫌になったかっ!」

「ち、違うよっ!
たまには、皆ともいたいでしょ♪
高杉さんは、なにもしてないし、
嫌いにもなってないよ。」




そう言うと、物凄くホッとしたようで。




少し調子に乗って
ふざけだした。




「おまえは、俺の女だぞっ!
坂本の女なんぞになったら、
いくら坂本でも、殺す…」

「はいはいっ!
そうですね。
私は、高杉さんの、女ではありませんので。」

「っなっ?!夢雨歌。
聞き捨てならんぞっ!」




高杉さんの女かぁ~
夢の中の私って…
なんか、スゴいなぁ~




「晋作っ!
さっきから、うるさいぞ!
夢雨歌さんも、困っているだろ!
さ…夢雨歌さん、
支度をして、いま、
中岡くんが迎えに来たから
早く行きなさい。」

「は、はい!!」

「おいっ!夢雨歌…まてっ!!
小五郎、いくらお前でもな…
夢雨歌との邪魔をするやつには、
容赦はせんっ!」

「し、しんさ…」



お見事っ!
とでも、言おうかしら。
晋作。という隙をつき、
見事な背負い投げ。





でも…





「夢雨歌!あっ!」




――――――バッターン―――――――






「夢、夢雨歌さん!
だ、大丈夫ですか?!」

「だ、大丈夫…じゃ…ない。です…」

「晋作!謝りなさい!」

「小五郎、お前が邪魔するから!」

「言い訳無用!早く!」

「か、桂さん…
本人が謝る気がないのに、
謝られたって私、嬉しくありません。
なので、いいです。
では、行ってきます。」




そう言い、夢の中の私が
部屋を出ようとしたとき…
高杉さんが、私を呼ぶ声が
聞こえた気がした。





「慎ちゃん♪お待たせっ♪
さっ♪行こっか~」

「はいっ!姉さん。
って、その傷、どうしたんすか!?
血が出てますよっ?!」




えっ?血?
全然気付かなかった。
さっきの…か…




「これ?あぁ。
さっきね、高杉さんに
こかされちゃった。アハハ。
私、ドジだよね~
でも、大丈夫だよ。
こんな傷、慎ちゃんたちに比べたら…」




すると、慎ちゃんこと、
中岡 慎太郎は怒鳴った。




「姉さん!
僕たちと比べないでください!
姉さんは、女子ですよっ!
もっと、ご自分を大事に
なさってください。」

「はぁーい♪」



曖昧な返事を返す。