気だるに起き上がり、
私は朝食を済ませ家を出た。
「…か
夢雨歌!!」
「えっ?!な、なに?」
「いや、だからさ、
おまえ最近変だよ。
なんだよ、
好きなやつでも出来たのかよ。」
前からいるよ…何て言えない。
「違うよ。夢のことで考え事。
恋愛は…人を変える力がある。
あれって本当なんだね♪」
「は?夢雨歌…おまえ、大丈夫か?
頭のいいおまえが、恋愛とか…
まさか、まだあの夢続いてんのかよ。」
「うん。そうだよ。
それがどうしたの?
私は、恋しちゃいけないの?」
そうよ…私だって、恋したいの。
別に頭がよくなりたい訳じゃない。
先輩に見てほしいだけなのに…
「ハハッ!!おまえ、狂ったな!!」
………………は?
「勉強しかないおまえが、
恋だ?おもしれぇ。
俺は、勉強教えてくれる夢雨歌のほうがいい。」
「さっきからさ、憂、なんなの?
勉強、勉強、って!
お母さんかっての。
ウザい。
私は、勉強したくてしてる訳じゃない。
お母さんの期待に応えたいだけ。
憂に勉強教えるのも、
憂が留年してほしくないから。
なのに、なに?
あんたさっきから、勉強だの、頭いいだの。」
私が初めて言い返したからか、
憂は、目を丸くしていた。
私は、初めて授業をさぼることにした。
はぁ…憂、あんなやつじゃないのに…
今日は、帰ろう。