「た…けち…さん?」







武市さんは、私から離れて言った。




「なんで、早く帰ってこないんだ…
以蔵も、僕も…龍馬も…
みんな心配していたんだ。
なのに君は…のんきに干菓子なんか喰って…
私達は…すぐに帰ってくると思って、待っていたんだよ。
さらわれたかとか…良くない発想ばかりが
頭を駆け巡って…」

「武市さん…」






武市さんは、珍しく気持ちを乱していた。






「すまない。
もっと干菓子食べたかっただろう。
強引引っ張り帰って
すまなかったね。」

「あの、
私こそ何も知らずにすいません!」