「まあまあ、テンションさがんなよ。」
「だって、その女といい感じってわけじゃねえんだろ?」
「そうだけど。」
「俺的には、はじめてあったその女を押し倒したくらいの話が聞きたかったぜ。」
「ばかじゃねえの。そんなのムリだろ。」
「ですよねえ。でも、茉里奈に似てんだろ?惜しいことしたよな。なんでいかねんだよ」
「そういわれても。…まあ、いい感じになれたらいいけどな。俺の詩をいいってほめてくれたんだから、きっと他の詩もわかってくれるだろうし。」
「まじめだな。彼女にしたいなあとか考えねえの?」
「だってありえねえし。」
「まあ、せいぜい頑張れよ。」
聡史と話をしていたら教室の扉の前まで来ていた。
時間の経過など全く気にならなかった。
授業中も部活の時間も昨日のことを考えていて、何をしていたのかまったく覚えていない。
昨日の出来事だけじゃなく、彼女がどんな人なのか、もっと知りたいと思いはじめていた。