だいたいこの女の子はいったい誰なんだよ?



女の子はストンっとその場に座ると、眩しそうに目を細めて空を見上げていた。



眩しいなら空なんか見なければいいのに。


あー、やめだやめ!

こんな変なやつに関わっていても、意味なんてない!


俺はクルッと振り返りドアに向かって歩く。


これから親に顔出ししなくちゃいけない。


そして、家の仕事手伝って今日は帰るか。


ドアノブに手をかけたとき、声をかけられた。


あの変な女の子だ。


「あれ?もう行っちゃうの?」


俺は皮肉気に言った。


「俺は君みたいに暇じゃないんだ」


女の子はうーーんと唸りながら、首をかしげた。



女の子は白くて長い腕を上下にゆらゆらさせながら言った。


「そんなつれないこと言わないでよ。私とっても暇なんだから」