「確か智流君ってお姉さんいたよね?」


「いるけど、それがどうしたの?」


俺の即答に亜依ちゃんはニヤリと笑った。


俺、なにか悪いことでも言った?


『智流君。亜依のあの顔は何か企んでるよ! 気をつけて』


向かい側に座っていた佑希が俺の方まで身を乗り出して、コソリと教えてくれた。


「智流君のお姉さんに28日にキャンプに行かないかって誘ってくれる?
あっ! でも久々に佑太先輩に会いたいし…
佑希に頼めばいいのかな?」


亜依ちゃんは自問自答をする。

途中で佑希を見たり、俺を見たりしていた。