「…君。智流君!」


佑希ちゃんが心配そうな顔で俺を見ていた。


「ななななに?」


さっきのことを思い出してしまい、素っ頓狂な声を出してしまう。


俺の声を聞いて佑希ちゃんは驚いた声で、



「うっ、うん。大丈夫かな?って思って…」


ああ。そういうことね。
まさか気付いてるのかと思った。


「俺は大丈夫。佑希ちゃんは大丈夫?」


「あたしは大丈夫だよ。
それよりもごめんね?
急に引っ張っちゃって」


申し訳なさそうな顔で謝ってくる。