「おーい、おまえら紅茶でいい~って、どしたの?」



部屋に入ったまま突っ立っていたおれの後ろから悠の声が聞こえた。




「おまえの趣味にびびって放心状態なんだよ、こいつ(笑)」

「は?あぁ……これか?」



おれを押しのけズカズカとベッドまで歩いていった悠が
何やら手に掴みおれの目の前に突き出した。



「ぶっ!!!!」



おれはそれを見て思わず吹き出す。


なぜなら、



「マジ天使だろ?(ニコッ)」

「っ////」




悠が満面の笑みで見せたのは、
おれが以前出演したドラマCDの特典のブロマイドを引き伸ばして抱き枕にされた物だった。
珍しく役のコスプレをして写った自分の姿に思わず顔に熱が集まる。