「拓海さーん!拓海さんはいねぇか~?」


「ヒッ!!」



強面にーさんはその声に小さく悲鳴をあげた。




「ん?たくみちゃんの知り合い?」



悠は首を傾げる。




「いいいいやっ?し、し、知り合いじゃねーよ!?」



どもってますよ、たくみちゃん。




「ふーん……あ、もしかして“あれ”が理由ですか?」



悠は少し考えてから、
約20メートルほど離れた相手を指差して聞いた。