『それはこっちのセリフだ、賢哉。おまえが悠のルームメイトだなんて聞いてねーぞ』



オレは何食わぬ顔で悠の隣の席に座っている人物を睨む。



『なんでわざわざおまえに言う必要があるんだよ?
おれらそんなことメールしたりするような仲じゃねーだろ』



オレがヤンキー呼ばわりされているにも関わらず、普通にオレを相手にするのは
恋人である稜にぃと幼なじみである悠以外にはコイツくらいだろう。



『べつにおまえはどーでもいいんだよ。オレが言ってるのはオレと悠が幼なじみだって知ってるクセに黙ってたことだよ』



そう、コイツは前にオレのけーたいの待ち受けに写るプリを見たことがあるのだ。




“誰だよ、この可愛いヤツ。彼女?”

“あ゛?悠はオレの幼なじみの男だよ”

“へぇ~……すげーな。食いてぇ”

“あん?なめてんのかおまえ。コイツ常磐先生の弟だぞ。殺されるぞ”

“マジか。言われてみれば美形兄弟だな”