次の日、木崎のお母さんのお通夜があった。
俺も参列した。

黒い着物をきてきっちり髪を結い上げしゃんと立っている木崎。

相変わらず木崎の姉は泣き腫らした目で旦那さんと思われる人の隣にいた。
その隣にユウマくんがいた。
ユウマくんは俺に気づくと小さく手を振っていた。俺も振り返す。

木崎は、一人だ。

さすがに彼氏くらいはいるのだろうとは思う。
支えてくれる人はきっといると思いたい。
俺は支えてやりたいと思いつつ
なにもできずにいた。