部活が終わった後、あたしは部誌を書きながらぼーっと考え込んでいた。
翼は本気……。
でも、あたしはやっぱり翼のことは幼なじみとしか見れなくて……
「頑張るって言われても……」
あたしは……どうしたらいいの?
考えれば考えるほど頭が痛くなる。
それと同時に胸も……。
「泉」
急に声をかけられ、ビクッとした。
振り返ると、部長が立っていた。
「久賀先輩……」
「書き終わったか?」
「いや、まだです。
……すみません」
久賀光先輩。
しっかりした頼れるキャプテン。
「いや、俺は別にいいんだけどさ。
お前のこと待ってる奴がいたから」
「あたしを?」
「そ。中で待ってればって言ったんだけどさ。
翼、外にいるって聞かないから」
翼が……?