麻生さんの歓迎会で崇史さんと抜けた事を、しつこく聞かれる。

こっちこそ、雅貴は何もなかったのか聞きたいくらいだったけど、川上くんがタクシーに乗り込むまで一緒だったと分かりホッとした。

「だって気になるんだもん。本当に何もなかったのね?」

「本当です!そんなに真木さんがタイプなんですか?原田さんも変わった趣味ですね」

そう言うと、原田さんは私を睨んだ。

「いいでしょ?好きずきなんだから」

まさか、本気なのかな?

その辺りは、どうも理解しがたい。

そんなやり取りを終えた直後、

「ちょっと頼んでもいいかな?」

麻生さんが声をかけてきた。