『…ここ、なに。…どこ』
「教室…だけど」
『教…室…』
ねえ、もう夏が寝ぼけてるとかそんなこと
どうでもいいから、
『……で、悠は何に照れてるの』
「…っ、べ、つに…!」
『はいはい、怒んない怒んない』
くすり、と小さく微笑む夏は寝起き特有の
無防備さと色気を纏っていて眸を逸らせ
なくなる。
『ね、悠』
囁く声は甘くて。
『言ってよ』
身体の芯が溶けそうな感覚に襲われる。
「っ……、手…!離、して…」
摑まれた手がジリジリと低温火傷
してしまいそう。
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