いつの間にか陽は大分落ちていて、 あたりはほんのりと茜に染まっていた。 「(帰ろう…)」 ————どこに? 「(どこ…に…?)」 “どこ”に、帰ればいいんだろう。 ちがう。 「“どこ”に、帰りたいんだろう…っ」 私の『居場所』は、どこ———…。 「っ、」 動けなくなった、そこから。