この日を境に、私は夏といることが 多くなった。 休み時間。昼休み。放課後。 ただ、そばにいてくれるだけで 何故だかとても心が穏やかになって。 どこにもなかった、ずっと探していた、 陽だまりのような“居場所”を見つけた 気がして酷く泣きたくなった。 『恋』がどんなものかなんてこの時は まだわからなかったけど。 このまま、彼の隣にいられたら、 どれだけ幸せか。 そう考えたこともあった。