教室に入ると、そこに居るのは見るからのヤンキー達。

怖くなんか、ない。

「はよ。」

「おはよ、樹(たつき)。」

声を掛けてきたのは、市川樹(いちかわ)。

あたしの幼馴染。

そして、学校の裏組織、『龍桜(りゅうおう)』のメンバー。



「美咲、どうすんの?お前、春樹(はるき)先輩に呼ばれてるんだろ?」

「…後で行く。」

「…お前、まさか引き受ける気?」

「…さぁね。」



あたしは適当に返事を返した。

春樹先輩ってのは、龍桜にいる先輩。

あたしと美咲は、その春樹先輩に呼ばれたんだ。