「先生、どうして芽依なんですか?」
お父さんが口を開いた。
『僕は、芽依さんがいないと幸せじゃないんです。隣で、いつまでも笑っていてほしい。芽依さんも僕と同じ気持ちであることを信じています。一緒に幸せになりたいんです。』
先生は、お父さんの目を見て真っ直ぐ告げた。
「芽依はどうなんだ?」
お父さんが私に振った。
「私も、先生と同じ。やっと、お互い気持ちが通じたの。私たちは2人で一つなの。」
私の手を先生が力強く握りしめてくれた。
それに応えるように握り返した。
「そうか。二人の気持ちはわかった。真剣な交際なら反対はしない。 それに、息子ができて嬉しいよ。」
私と先生は目を合わせて喜んだ。
私は、一人っ子でお父さんとお母さんには大切に育てられた。
だから息子ができて嬉しいと言ってくれた、お父さんに私は嬉しかった。
今まで、黙っていたお母さんが、
「芽依、カッコいい人見つけたわね。素敵な方ね。」
そう言ってくれた、お母さんに嬉しくて
「うん!」
と笑顔で返した。
すると、お父さんたちには聞こえないように小さな声で
「芽依、先生とのクリスマスパーティーは楽しかった?」
と聞いてきて、浮かれていた私は思わず
「楽しかったよ♪」
と答えてしまった‥
あっ………!
とマズイ顔をしたら、
「やっぱりね♪怪しいとは思っていたのよ。でも、芽依最近幸せそうだったから、お母さんからのクリスマスプレゼントで騙されてあげだのよ♪」
と優しくお母さんは微笑んだ。
「これからは、ちゃんと言うのよ?もう、お母さんたちに隠れることはないんだしね♪」
「お母さん、ありがとう!」
ヨシヨシと私の頭を撫でてくれたお母さんの手はとても温かかった。