「それで?その王子様がいたと?」 広くてメニューの種類が豊富だと有名な食堂 人がごった返す中、目の前の田原 繭(タハラ マユ)は呆れた視線をあたしに向けた 「本当だってば。確かにこの目で見たんだもん」 「王子様を?夢でも見たんじゃないの?」 「夢じゃないってば!」 バンッとテーブルを叩いて立ち上がる