「新入生代表、藤原凛斗」 「―――はい」 途端に心臓が音を立てて 凛とした綺麗な声に誘われるように顔を上げる 風をまとって颯爽と歩く姿を捉えるのに、さほど時間はかからなかった その姿を目にした瞬間、あたしの身体は雷にあったかのように動かなくなる ――――いた こんなところにいたんだ 「…あたしの王子様」