不機嫌なエディの機嫌はまだ直らない。

「ブライはどうした?」
「……そこに」
「――ブライ、貴様そこに正座ー!」

 何も知らずに通りがかったブライは思わずその場に正座する。ちなみにここは中庭で、下は石がごつごつしていたりする。

「ブライ、なぜ呼び止められたかわかっているか?」

 ぶんぶんと、勢いよくブライは首を左右に振った。

「ジョージーナに恋文を出したそうだな」
「な、なぜそれをー!」

 両足を大きく開いてブライの前に立ったエディは、両手を腰にあて、じろりとブライを見下ろした。

「……恋文の推敲ぐらいきちんとしろ、この大馬鹿者が! 字が下手なら丁寧に書くことを心がけろ!」
「う……」
「……彼女の好きそうなポエムをいくつか教えてやる。雑貨屋で綺麗なカードを買ってこい」
「今すぐに!」

 行ってこい、と言われてブライは立ち上がった。