「何かあったらまた電話してちょうだいね」とお母さんは言って電話を切った。



話し合い。



今まであたしたちがしなかったこと。


しなかったというより…あたしが一方的に逃げていた。



真実を知るのが怖い。



本当に浮気をしているとわかったらあたしは確実に捨てられる。



1人になる。


それが怖い。



向き合わなくてはいけないのに…

向き合う事が怖くてたまらない。





気が付いたら夕ご飯の時間になっていた。


藤の分も作ろうか迷ったけど…


作ってしまった。



あたしは1人で肉じゃがを食べた。


遅くなるって言っていたもんね。

当たり前だよね…


1人でいつものように過ごしていると藤が帰ってきた。



21時00分


この間より早い。


「ただいま…」


「おかえり、藤。
遅かったね」