「それは…
それはその人に1番最初に伝えたい。
やから関口くんには言えへん。」




「そっか。了解。じゃあな」




そのまま関口くんは行ってしまった。



いつの間にか野次馬も消えていて
私ひとり立ちすくんでいた。


「………
はー緊張した。」

途切れそうな声で呟いた。
そしてその場にしゃがみこんだ。




(思わずあんなこと言ったけど
気付かれてないかな?)


(はあ。)



私は2度目の恋をした。

自分の気持ちに気づいた。




大切な人と同じ人を好きになってしまった。




いろんな気持ちが飛び交う。

小6の初夏のこと。