「なんで」


夢で見た忘れもしない2歳の記憶。


たった2歳で現実を見た気がした。


私はたっぷりと父の
愛情をもらい育っていない。

顔も、忘れてしまった。


父の記憶はさっきのだけ。

だからこんな自分が出来上がったのか?
だからこんなにも男の人の
ぬくもりを求めてしまうのか?



「最悪な奴。」


鏡の前の自分に吐いたその言葉は
まぎれもなく本心だ。


私は自分が大嫌い。
愛し方を忘れてしまった。