「あー・・ったく、お節介。」
バツの悪そうな顔でサユは俺を睨んだ。
「倒れられたら困るし。」
「あの時は調子悪かったんだよ・・・。」
あの時ってのは、一年前の持久走大会。
そんなにこいつと親しくなかった時期。
俺が微かに覚えてるのは先生に抱きかかえられて保健室に運ばれるやけに足が速かった女の姿だけ。
それが、こいつだって知った時は驚いたけど納得してしまった。
「俺、桜ちゃんとこ行ってくるー!!」
「俺もー!!」
ケンの休憩の声で走るのをやめた連中がこの空き地の二軒先にある駄菓子屋に走った。
"桜ちゃん"ってのはそこの駄菓子屋で飼ってる犬の名前。
俺らの中じゃ『桜ちゃん=駄菓子屋』なんだ。
「あたしも行く~。」
「おまえ、座らなくていーのかよ?!」
「別に、座るほどじゃねーよ。」
先に行った真二とサトについてサユも小走りで行った。
「・・・はぁ。」
無駄な心配をしたような気がして少し損をした気分。
「ハル~。」
空き地の端にあるベンチに座っていたケンが俺に手招きした。
「何?」
駆け寄って隣に座る。
「これ、見ろよ!」
見せられた一枚のカード。
「これって・・・!!」
「レアカード~♪昨日あたった!」
俺たちの中で今一番流行っているゲームカード、のレア。
滅多に出なくて、凄く貴重なカードって意味。
「スッゲェ~!!初めて見た。」
手に取りまじまじと見つめる。
「だろ?俺ラッキ~♪」
ケンは俺達の中でリーダーみたいなもの。
いつも遊ぶとなればケンの家。
待ち合わせとか遊ぶ場所とか決めてないけど自然と皆がケンの家に集まる。
家がでかいってのもあるけど、それでも皆ケンを慕っているしケンの言う事を聞く。
さっきみたいに、休憩ってケンが言えば休憩。
外で遊ぶぞって言えば皆外に行くし、ケンは俺らの中で一番遊ぶ術を持っているからつるんでいて楽しいんだ。
バツの悪そうな顔でサユは俺を睨んだ。
「倒れられたら困るし。」
「あの時は調子悪かったんだよ・・・。」
あの時ってのは、一年前の持久走大会。
そんなにこいつと親しくなかった時期。
俺が微かに覚えてるのは先生に抱きかかえられて保健室に運ばれるやけに足が速かった女の姿だけ。
それが、こいつだって知った時は驚いたけど納得してしまった。
「俺、桜ちゃんとこ行ってくるー!!」
「俺もー!!」
ケンの休憩の声で走るのをやめた連中がこの空き地の二軒先にある駄菓子屋に走った。
"桜ちゃん"ってのはそこの駄菓子屋で飼ってる犬の名前。
俺らの中じゃ『桜ちゃん=駄菓子屋』なんだ。
「あたしも行く~。」
「おまえ、座らなくていーのかよ?!」
「別に、座るほどじゃねーよ。」
先に行った真二とサトについてサユも小走りで行った。
「・・・はぁ。」
無駄な心配をしたような気がして少し損をした気分。
「ハル~。」
空き地の端にあるベンチに座っていたケンが俺に手招きした。
「何?」
駆け寄って隣に座る。
「これ、見ろよ!」
見せられた一枚のカード。
「これって・・・!!」
「レアカード~♪昨日あたった!」
俺たちの中で今一番流行っているゲームカード、のレア。
滅多に出なくて、凄く貴重なカードって意味。
「スッゲェ~!!初めて見た。」
手に取りまじまじと見つめる。
「だろ?俺ラッキ~♪」
ケンは俺達の中でリーダーみたいなもの。
いつも遊ぶとなればケンの家。
待ち合わせとか遊ぶ場所とか決めてないけど自然と皆がケンの家に集まる。
家がでかいってのもあるけど、それでも皆ケンを慕っているしケンの言う事を聞く。
さっきみたいに、休憩ってケンが言えば休憩。
外で遊ぶぞって言えば皆外に行くし、ケンは俺らの中で一番遊ぶ術を持っているからつるんでいて楽しいんだ。