帽子に気をとられていた母は、道路だと知らずに突っ走った。 ジャンプして帽子を掴んだ母は、安心して私達に帽子を掴んだ手で手を振った。 ニコニコしながら、轢かれたんだ。 父と・・・私とハルの、目の前で。 父は、カメラとバッグを落とした。 どうした、どうしたんだ。 焦った声・・・母の周りに居た人たちが発する。