「紗夜!」

あ、今日も来たんだ大翔くん。

私を呼ぶのは後藤 大翔くん。

見た目は、チャラチャラしてるけど中身は優しい。

そして、私は伊藤 紗夜。

特に特徴はない普通の女子高校生...だと思う。

「あ、はーい!」

二ヶ月くらい前から大翔くんとよく話すようになった。

最初、話しかけられたときはビックリした。

「あのさ、屋上行こう!」

屋上...かあ。
別にいいんだけど、寒いんじゃないかな。

だって、もう11月だし風が冷たい。