その後の授業は、普通の授業だった。

でも、集中出来ない。

同じ教室に龍斗が居るって考えると胸が熱くなる。

この感覚は何…?









帰りのHRが終わり、私は帰りの支度をした。

『薫?』

後ろから声がして、ビクッとした私。

『りゅ、龍斗?』

『どうしたの?ボーッとしちゃって。』

『あっ、ううん!なんでもないよ?』

『じゃあ、なんでボーッとしてるの?最近薫、笑わなくなっちゃったね…。』

龍斗は、寂しそうな顔をした。

『そっ、そんなことないよ?龍斗の考えすぎなんだよー!』

私は、無理矢理笑った。

『それなら、いいんだけど…。俺のせいかなって考えたり。』

『どうして?』

『俺が毎日薫と一緒に居るからさ。迷惑なのかなって。』

私は、ビックリした。

龍斗がそんなこと考えてたなんて。

『迷惑だなんて…。私、そんなこと思ったことないよ?逆にこんな私と一緒に居てくれて嬉しいよ?』

『薫…。』

『だから、そんなこと思わないで?』

『薫、ごめんね!本当は俺が薫を励まさなきゃいけないのに。』

『ううん!ありがとう!』

『じゃあ、帰るか!』

私と龍斗は教室を出た。