あれから一言もしゃべれなかった



『燐って度胸がないよね』



ぐさっと刺さったその言葉




せっかくのチャンスを逃した





観覧車から降りるともう日がくれていた



あとから乗った皐月達は照れ臭そうにしている



「楽しかった、またこよう。今度は二人で」



「ああ」



二人でか・・・





帰りのバスではつい寝てしまった





バスをおり皐月達と別れる




「送ってく」



「ありがとう」




後悔してる

あの時もっとちゃんとしていれば


渚は隣にいる


今ここにいる


「渚」